「時有(ときあり)」

 私の敬愛する表現作家仲間2人を紹介します。

 

   This article's English translation is below:

   "The Time Exists"

   http://pbt-yugen.akacoa.jp/2018/05/donkuu01/

  この作品はチェコ・ブルノに在住するカリグラファ「ニコラ・クラニツォヴァー」氏のものです。

 詳しいプロフィールや著書はホームページをご覧ください。(リンク先はチェコ語・英語です)

 http://www.krasopis.cz/

   http://www.nikolaklanicova.com/

©ニコラ・クラニツォヴァー、2018

 この作品はチェコ・プラハで活動しているキリスト者でアーティストの日本人、「當麻ゆき子」氏のものです。

 詳しいプロフィールや活動内容はホームページをご覧ください。

 http://akacoa.jp/

©當麻ゆき子、2018

 『聖書のみコトバは、キリスト者の目線だけでなく、立場の異なる人びとによってこそ、その意が顕らかになる。』

 この私の思いに協力してくださる2人と共に、これからこの場を用いて「リレー表現」をしてゆきます。これまでに例のない試みですので、広くご意見を伺いながら進めてゆければと願っています。

 ニコラ氏と私のコメントは原則として當麻ゆきこ氏が翻訳して下さいますが、その役を担ってくださる方が与えられることを願っています。

 また、ニコラ氏のコメントを英文のまま、掲載することも検討しています。

 まず、私の方からみコトバと作品を提示し、2人のレスポンスを待ちます。

 「時有」(ときあり)

 これは今年(2018年)の山口県書作家協会展に出品したものです。

 「旧約聖書・コヘレトの言葉(口語訳では伝道の書)3章」

 旧約時代、人びとは自ら神へ近づこうとあらゆる努力をしました。しかし神は思うように働いてくれません。

 このみコトバからは、神の方からキリスト・イエスを通して私たちに直接関わってくださる新約の時代へと至るまでの行きづまった情景が伝わってきます。

 ここに掲げられている28の事柄は、生と死を両極として生かされ活きている私の人生の1場面、ひと場面です。そしてそれらは、連続して刻まれている、人の時(クロノス)を超えて創造される神の時(カイロス)だと認識し、そう実感しています。

 人は理不尽で受け入れがたい出来事に出くわした時、その責めを自分を含めて人に向けてしまいがちです。そしてそのことで、憎しみは増し、苦しみます。心は納得することなく、不安はつのります。

 そこで是非、「この事は神が創られた時」だと考えてみてほしいのです。そしてその大いなる意思に向けて、心の内を全てぶっつけてみてください。時間はかかるかもしれませんが、「なぜ生かされているのか?」「どう活きれば良いのか?」が示されると思うのです。

 そして『その時』、「神の為されることは時に適って美しい」ことを実感されるでしょう。

 このような主体的体験は、聖書の中には無論、日常生活でも多くの人々によって語られています。

 私たちは互いに、主体的共感によって神の創造された『神の時』を感じ合うことを願いながら、これらの「証しの物語り」に、忍耐と勇気をもって聴き、また語り続けたいものです。                                                                                             (Don.)

©DONKUU, 2018